• 2022.04.05
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「箱根小涌園 三河屋旅館」と与謝野晶子

情熱的な歌人として知られる与謝野晶子。女性が自我や性愛を表現するなんて考えられなかった明治時代に情愛に揺れる気持ちを『みだれ髪』で詠み、一大センセーションを巻き起こしました。

歌集『みだれ髪』は、与謝野鉄幹との恋愛を詠んだものであり、晶子と鉄幹の愛の記録です。
晶子と知り合った当時、鉄幹には妻がいました。ですが、鉄幹は晶子の才能に惚れ込み、妻と離婚し晶子と再婚します。

当時、晶子はどのような気持ちで鉄幹を思い、どんな歌を詠んでいたのでしょうか。

歌集タイトルの『みだれ髪』とは、恋人と夜を過ごし、朝を迎えた「みだれ髪」を表し、官能的なニュアンスが入っています。中の歌を少し紹介しましょう

・「みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしてゐませの君ゆりおこす」
訳:寝乱れた髪を島田に結い直した京都の朝、まだ寝ていらっしゃいと言ったあなたを私はそっと揺すって起こすのです。

島田は未婚の女性が結う髪型です。今風に言えば「匂わせブログ」の様でしょうか。

明治の時代にこんな歌を処女作『みだれ髪』で量産し、明治の大衆に読ませてしまった与謝野晶子ってスゴイですよね。

「箱根小涌園 三河屋旅館」は、そんな情熱的な歌人、与謝野晶子が宿泊した宿としても知られています。

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